腰痛の約85%は、
原因が特定しきれない「非特異的腰痛」
腰痛の約85%は、神経症状(しびれやまひなど)や重い基礎疾患などがなく、エックス線やMRIなどの画像検査をしても、どこが痛みの原因なのか特定しきれない「非特異的腰痛」です。
いわゆる腰痛症と呼ばれるものはこれにあたります。
◆姿勢
長時間中腰や猫背などの姿勢を続け、腰や背中の筋肉が緊張し続けたとき
◆運動不足
腰を支える筋力が弱っているとき
◆寒冷
寒さで筋肉が硬直する冬も神経が刺激されて痛みが起こりやすくなる
通常は、セルフケアをしていれば短期間で軽くなりますが、休養が十分とれなかったり、ストレスなどの心理的要因があると長期化することもあります。
◇筋性腰痛
筋肉の使いすぎによって起きるいわゆる「筋肉痛」で、酷使した場所に炎症が起きた状態です。
運送業など肉体労働が多い人、また、同じ姿勢を続けるデスクワークの人にも多く見られます。
◇椎間板性腰痛
背骨の椎骨と椎骨の間にある「椎間板」に問題があり、物を拾うなど前かがみになったときに、椎間板が圧迫されて痛みが出ます。
背筋が弱い人に起きやすく、猫背や前かがみになりがちなデスクワークの人にも多いようです。
◇椎間関節性腰痛
電車のつり革を持つ、洗濯物を干す、赤ちゃんを抱っこするなど反り気味の姿勢を取ったときに、背骨の後ろ側にある椎間関節がぶつかることで痛みが生じます。
腹筋が弱いために反り腰になっている人に起きやすく、女性に多く見られます。
◇仙腸関節性腰痛
厳密に言うと腰ではなく、お尻近くにある仙骨のつけ根の歪みや炎症が原因で起こります。
産後の女性に圧倒的に多い腰痛です。
妊娠中に分泌されるホルモンの作用で緩んだ仙腸関節の靭帯が、出産後に正常に戻らないことで起きるケースが多いようです。